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ラベル新聞 2009/09/01(最新号) 「ハイアングル」
 衆院選は民主党が歴史的な大勝を収めた。一方、自民党は結党以来、初めて第一党の座を追われ、こちらは敗北を味わった。勝敗がこれほどくっきり分かれる勝負も珍しい。勝者と敗者は存在したが、本当に国民のために努力する、そんな人物は現れただろうか▼最近、こんな言葉に出会った。「勝者でも、敗者でもなく、勇者になろう」。「勝ち組、負け組」などという流行語が誕生して以来、勝ち負けでしか物事をとらえられない風潮が漂う。しかし、尊敬や感動は、勝者にだけ存在するのだろうか。世の中には、勝ち負けでは語れない何かがあるはずだ。それを「勇者になろう」は端的に言い表していると思う▼ラベル業界には景気後退の中、製品や技術、サービスを地道に開発する勇者がじつに多い。資機材メーカの多くが次の新製品を模索しており、取り組みは数知れない。また、印刷会社も従来品に手を加え、さまざまに組み合わせて新たな製品を生み出している。「ほかにはまだ言えないが」と開発中の製品を拝見する機会も多々あり、そのたびに発想の豊かさ、ものづくりのすばらしさを痛感する。大企業であれば、開発を専門部署で行うのだろうが、中小零細企業では仕事の合間、終業後に少しずつ開発を進める場合がほとんどだ。もちろん、すべての開発品が成功するわけではない▼成功や勝利の味は長く続かない。経営学者のピーター・ドラッカーは「いつまでも幸せに暮らしました。というのはおとぎ話の中だけ」との言葉を残した。人間は一つの勝利が永遠の幸せを約束しないことを、肌で知っている。だからこそ、勝っておごらずが美徳とされるのだ。まして自分のことしか考えぬ、亡者になり果てることはあってはならない。勝敗にかかわらず努力を重ねる勇者を尊ぶ、そんな日本、そしてシール・ラベル業界であって欲しい。
 
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