日本国内唯一のラベル関連専門紙

ハイ・アングル(2023年2月15日号掲載)

▼音楽業界をけん引する1人のHIPHOPアーティストを紹介したい。ソロ活動の傍ら、音楽事務所の㈱BMSGを設立したSKY-HIこと、日高光啓氏だ。若い芽は摘ませまいと、自ら1億円を出資したオーディションを行い、紅白歌合戦出場グループを輩出するなどプロデュース業に励む。そんな彼が信条とする“クオリティーファースト”“クリエーティブファースト”“アーティシズムファースト”の3つをラベル業界に当てはめてみた
 
▼クオリティー(品質)は印刷機や加工機の性能、基材の特徴を最大限に生かすオペレーターの技術力が欠かせないもの。クリエーティブ(創造的)は、ラベルを貼付する商品のコンセプトを表現したり、製品の使いやすさを向上させたりするデザインのことか。意匠性を高める箔押しやラミネートのほか、環境配慮型資材を活用することでもクリエーティブを発揮できそうだ。また製造に関することだけでなく、独自の販路を開拓することもしかり
 
▼アーティシズムは明確なビジョンを持ち、どんなアーティストなのか示す力。「そんな個性はさまざまな事象に影響を受けた結果、養われていく」(日高氏)という。ラベル業界であれば、自社の得意なラベルの供給にとどまらず、業界人との出会いや新設備の導入を契機に、新たな強みを構築していくことでは。日高氏は3つの“ファースト”すべてが備わってこそ、プロのアーティストと信念を貫く
 
▼次なる目標は「幾多のアーティストが垣根を越えること」という。資機材メーカーはユーザーの声を参考にしてバージョンアップを図りクオリティーを追求する。製本会社はシール付きで専門学生向けノートという商材でクリエーティブを発揮。どちらもニーズをとらえたアーティシズムのたまものだ。自社や業界の枠にとらわれない挑戦が実を結んでいく。
 
(2023年2月15日号掲載)
 
 

紙面から

▼G7広島サミットでは各国首脳が意見を交換。ウクライナのゼレンスキー大統領も緊急来日し、ロシアの侵略に直面する同国への支援継続に加え、核兵器のない世界への取り組みやグローバル・サウスとの連携などが首脳宣言に盛り込まれた。議長を務めた岸田首相は、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持といった成果を強調。もっともその意義は将来の世界情勢で判断されるべき


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