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ハイ・アングル(2021年12月1日号掲載)

▼先月、英国グラスゴーを舞台に各国首脳らが議論した「COP26」。具体性や実効性に乏しいと評される中、米中が「共同声明」を発表した。海面上昇や気温上昇と、国境を越え世界に影響をおよぼす気候変動問題。政治面の緊張関係を越え、CO2の国別排出量1位と2位が気候変動対策強化を宣言した

 
▼国境を越え突如現れ今世界を震撼させているのが、新型コロナウイルスの新たな変異種「オミクロン株」。ゲノム解析が待たれるも感染力は先のデルタ株を凌駕すると目され、再感染のリスクもはらむ。未知なる脅威がもたらす影響を最小化しようと、島国日本は即日〝鎖国〟。新規入国を原則停止する水際対策に舵を切る
 
▼2021年の世界経済は、前年の世界的な落ち込みから回復を続けてきた。ただし国や地域ごとにばらつきがあり、需要の急回復に対する供給制約、資源価格の高騰に物流のひっ迫と、消費の回復も一様ではない。そこにきての未知なるオミクロン株。防疫と経済活動の両立で世界経済は前進を続けるが、リスクと不確実性を抱えたまま目の前に22年が迫る
 
▼国境を越えたサプライチェーンの供給不安。片や装置機器メーカーの担当者は海外からの部品調達が不透明と、来春以降の新台出荷へ懸念を指摘する。片や粘着紙、インキ、版材といった印刷副資材が原材料調達の影響など背景に価格改定へ。原価構造の仕入れ値が上がるのだから、印刷会社はこれの是正を図る必要がある――。直上の通り、業界団体が一歩踏み出した
 
▼書簡を使うも交渉の扉を叩くも、最後は個社の判断。それでも冒頭の環境問題同様、今命題に向き合わずにいたら未来はどうなるか。変異株が生まれ続けるコロナ禍も副資材等の価格改定も、誰も「これで終わり」と断言できまい。経営環境の保全に心を砕き、持続可能な印刷産業として未来に残せるか。
 
(2021年12月1日号掲載)

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