日本国内唯一のラベル関連専門紙

ハイ・アングル(2021年5月1日号掲載)

▼4都府県に発出された国内3度目の「非常事態宣言」。期間は5月11日までの17日間で、酒類を提供する飲食店や大規模な商業施設、テーマパークなど幅広い業種に休業が要請された。そのほかスポーツイベントでは原則無観客の開催としている。短期間とはいえ消費の冷え込みが避けられない状況だ。また宣言発出の直前まで開催を予定した展示会の中止が決定するなど、シール・ラベル業界も提案の場が失われつつある

 
▼コロナ禍の影響で外回りを自粛したラベル業界のとある営業マン。会社の中核を担い、経営戦略も立てる彼は、内勤に徹し製造の仕事を覚えることにしたという。「日ごろやらない仕事を経験することで、仲間の思いを共有できた」と語る。また、製造部の抜けた人材の穴埋め役として会社を下支えしている。それでも本業をおろそかにせず、アフターコロナに向けて営業先のリストを作成。本来の刀を研ぎ澄ませ準備を怠らない。ラベル業界の〝二刀流〟といえよう
 
▼海の向こうで活躍する二刀流は100年振りとなる快挙を達成した。投手と野手の両方で活躍を続けるメジャーリーガーの大谷翔平選手だ。打者では本塁打数トップでありながら、投手として先発出場を果たす。そんな規格外だけにとどまらず、今季はメジャー4年目にして初めて外野手としても出場。これは、大谷選手自身が監督に提案したプランだったという。さらなる刀を携えチームの緊急事態に備えているのかもしれない
 
▼閉店が相次ぐ百貨店業界では、消費者とチャットやテレビ電話を介して商品説明を行う。また航空会社ではファーストクラスで機内食を味わえるサービスも。自慢の刀を磨きビジネスチャンスを狙う。ラベル業界でも資材の在庫を無償提供して、活用法を探る動きもあった。新たな刀を手にした時何を斬るか。夜明けを信じ研ぎ澄ませたい。
 
(2021年5月1日号掲載)

紙面から

▼例年にない熱気に包まれたブリュッセル。世界各国からラベル業界人が「ラベルエキスポヨーロッパ」へ集結し、会期中はいたるところで製品紹介や意見交換など熱論を交わす姿がみられた。9月の同地は最高気温20度ほどと比較的過ごしやすい気候のはずが、連日30度超えが続いたことも展示会熱に拍車をかけた


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