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サトー×イオンリテール=「HACCP CLOUD」 小売の現場を効率化するクラウドシステム発表

株式会社サトー(東京都目黒区下目黒、小瀧龍太郎社長、TEL03-5745-3400)はこのほど、イオンリテール株式会社(千葉市美浜区中瀬、井出武美社長、TEL043-212-6500)と共同で、食品の衛生管理手法「HACCP」に対応するクラウドシステム「HACCP CLOUD」を開発。イオンリテール運営の各店舗における、食品調理加工工程や商品管理に関する衛生状態の記録と管理を支援する。

HACCP CLOUDは、小売業におけるHACCP対応で重視される①従業員の体調管理②加熱調理時の中心温度管理③冷蔵・冷凍ケースの温度管理、といった3つの作業をはじめとする各記録・管理の効率化を実現するシステム。従来、帳票へ手書きで記録し紙ベースで管理していたデータを自動帳票化してクラウド上で運用することによって、作業時間を50%以上削減する効果が見込まれるとしている。
①に関して、出勤した従業員がタブレット端末で「下痢や嘔吐の症状はありませんか」「手指にあれや傷はありませんか」といった項目に答えるほか、体温計による計測も行う。これらのチェックを通じて体調不良が疑われる場合「上長に相談」と促す画面がタブレット端末に表示され、食品製造における食中毒発生のリスクを抑える。
②は、中心温度計によって、食品が安全な基準まで加熱されているかを確認。加熱が十分でなければ、タブレット端末にエラーが表示される。サトー担当者は「将来的には、基準値を上回らないと表示ラベルが発行されないといったシステムへの展開も考えられる」と話す。
最も作業時間の削減が見込まれる③は、1店舗平均110台が設置されている冷蔵・冷凍ケースの温度を自動で記録し、異常時にアラームを発報するという仕組み。イオンリテール担当者は「1店舗の1カ月だけで帳票が250枚に上ることも。ペーパーレス化はもちろん、日に何度もケースの確認に回る作業が削減される効果は大きい」と話す。
いずれも記録した数値はクラウド上に集積され、管理者はどこからでも閲覧・承認が可能。「帳票を所定の場所に収めるほか、記入後に集めて回る手間と時間もかかっていた」(イオンリテール担当者)とし、場所に縛られないメリットを強調する。異常値は黄や赤といった色で表示して視認性を高め、万が一のトラブル発生時には迅速に原因の究明が行える。
HACCP対応を盛り込んだ食品衛生法の改正に向けて、2020年6月までに本州・四国の「イオン」「イオンスタイル」の約400店舗への展開を目標としており、イオンリテール担当者は「同システムの検証を続けていき、従業員満足度向上にもつなげていきたい」とコメント。サトー担当者は「当社のラベルプリンタを導入されている外食産業のお客さまにも応用可能な同システムを、事業規模や業態に適したパッケージ製品として訴求していきたい」と展望を話す。
 
(2019年3月1日号掲載)

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