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TBM、「LIMEX」粘着製品需要を開拓 石灰石が主成分の環境配慮型新素材 販促ステッカーに採用

(株)TBM(東京都中央区銀座、山﨑敦義社長、TEL03-3538-6777)では現在、石灰石を主成分とする環境配慮型の新素材「LIMEX(ライメックス)」をパッケージやグラフィック市場に向けて精力的にソリューション提案。6月には、(株)トゥルースピリットタバコカンパニーが国内販売するたばこ銘柄「ナチュラルアメリカンスピリット」の販促ステッカーとして採用された。TBMは今回の事例を足がかりに、LIMEXを基材とした環境配慮型粘着製品としての需要拡大を目指し、さらなるPRに努める方針。

LIMEXは石灰石に含まれる炭酸カルシウムを50%以上含む無機フィラー分散系の複合材料。既存の紙のように木材等から抽出したパルプを原料とせず、また製造工程で多くの水を使用しないといった特長を有する。
さらにフィルムやプラスチックと同等の耐久性・水性を持つ一方で、石油由来樹脂は20〜40%に留まるため、省資源化に対応するなど環境に配慮した素材として、印刷・包装分野はもとより、企業コンプライアンスの観点からエコ活動を推進するブランドオーナーからも注目を集める。すでにメニューやPOP、名刺、クリアファイル、服飾タグなどで実績を挙げている。
日本たばこ産業が輸入し、トゥルースピリットタバコカンパニーが販売展開するナチュラルアメリカンスピリットは以前から、商品PRの手段としてステッカーを採用。たばこ販売店や自動販売機、喫煙スペースなどに貼付することにより、商品訴求を行っていた。
今回、同ステッカーの基材にLIMEXが採用された経緯について、TBM担当者は「トゥルースピリットタバコカンパニーと取引関係にあった大手印刷会社にLIMEX採用の打診があったと聞く。同印刷会社はこれまで、LIMEXの活用を推進しており、高付加価値マーケットの創出に向けた取り組みが奏功したと認識している」と説明する。
ステッカーに採用されたLIMEXは、耐候グレードの白色で厚みは200マイクロメートル。粘着紙メーカーが裏面へ再剥離タイプの粘着剤を塗工することで、粘着シート化した。基材への印刷はオフセット枚葉機で行われ、剥離紙への裏スリット加工が施されている。なお、一連の印刷・加工工程を経て断裁されたステッカーの総数について、TBM担当者は「最終的に10万枚以上とみている」と話す。
同ステッカーは一定の掲出期間を経て剥がされる予定となっている。その際にLIMEXは、従来からステッカー基材として採用されているPVCのようにごみの分別をする必要がなく、事業系の一般廃棄物として処理できる。
さらに同社では、使用済みのLIMEXを回収してペレット化し、スマートフォンケースやボールペンなど成形品の原料として再利用する「アップサイクル」を提唱。今年3月には、特定非営利活動法人日本ブラインドサッカー協会(JBFA・釡本美佐子代表理事)主催の「JBFAブラインドサッカーワールドグランプリ2018」に使用された横断幕をアップサイクルした実績がある。同社では今後も、環境負荷軽減とアップサイクルの双方でLIMEXの機能を訴求する方針。
LIMEXにおけるラベル用途の展開について、担当者は「20年までに、宮城県多賀城市の第2工場で年産3万トンを見据えた稼働を予定している。また、それに付随して基材厚み150マイクロメートルの研究にも取り組んでおり、最終的には100マイクロメートル以下までの薄型化を目指している。これにより、粘着ラベルとしての採用拡大を見込む。また、ステッカーなどの粘着製品に関しても、今回の採用実績をきっかけに、印刷業界への本格的なPR活動を展開する」とコメントしている。
 
(2018年9月1日号掲載)

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