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DNP×圧力生酒コンソーシアム 日本酒生酒に遮光性PET採用 コンプレックスボトルで実現

大日本印刷(DNP)が開発した機能性フィルム複合型PETボトル「コンプレックスボトル」がこのほど、新潟薬科大学が代表を務める圧力生酒コンソーシアムの製品で採用された。同組織は充てん後圧力で生酒の殺菌処理を施す新技術を提唱しており、ここにPETボトルの柔軟性と伸縮性が適合した。また同ボトルには今回、外層に使用するフィルムへ遮光機能を付与。PETボトルを着色することなく紫外線による内容物の劣化から守るほか、美粧性とリサイクル適性も確保して〝日本酒のPETボトル化〟を実現している。

圧力生酒コンソーシアムは、2016年度から3カ年の実証型研究開発プロジェクトとして発足。生酒は従来「ろ過」による処理を行うが、同組織は加熱に伴う味や風味の変質を抑える殺菌手段として高圧力処理を提唱している。フレッシュな生酒を冷蔵不要で常温流通できるようになる新技術は、日本酒の輸出拡大を最終目的とし、3年間で製造技術とビジネススキームの確立を目指している。
商品化を想定した330ミリリットルの製品は、無殺菌のまま生酒を充てん・キャップした後、圧力チャンバーで4000気圧をかけて殺菌。びんでは気圧に耐えられないところを、PETボトルの伸縮性で克服した。
また日本酒の容器は遮光機能が要求され、通常びんは茶などに着色される。これに対して、リサイクルを阻害する着色PETボトルの国内使用は認められていない。びん同等の品質を維持する遮光性をPETボトルに付与するのは困難であることから、これまで日本酒のPETボトル化はごく一部にとどまっていた。
PETプリフォームに外層フィルムを装着し、一体成型するDNPのコンプレックスボトルは、ボトルの底部まで被覆しながら表面の形状に沿ってフィルムが密着。容器全体を覆うフィルムを着色することで遮光性を付与できるほか、圧力殺菌で容器がへこんだ後に形状が戻った際も、ボトルとフィルムラベルの間に空気が入り込むことがなく機能を維持する。
さらにボトルを成型する金型への加工も有効。PETボトルに切子のような凹凸を設けたり、シュリンクラベルを鏡面調やフロスト調にしたりと、ガラスびん+粘着ラベルという従来の日本酒とは異なる美粧性を
与えられる。凹凸にもフィルムは追従するため遮光性
は維持できるほか、フィルムを剥がせば一般的なPETボトルと同様にリサイクルできる点も特徴だ。
 
 
(2017年10月15日号掲載)

紙面から

リコーはこのほど、192本のレーザー光源を高速かつ独立で変調駆動させる「高出力レーザーマーカー」と、同レーザー光の波長に反応して発色する層をコーティングしたサーマルメディアの技術を開発した。ラベルやパッケージへ異なる表示を毎分300メートルで印字することが可能。同社では、大量生産ラインでも搬送スピードに追従して可変情報印字を実現する新技術として、年度内での製品化を目指している。


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